格子ガスオートマトン法によるマイクロチャンネル内の複雑流れに関する研究
Project/Area Number |
11750128
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Kyushu University (2000) Yamagata University (1999) |
Principal Investigator |
松隈 洋介 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70282241)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 格子ガスオートマトン法 / マイクロチャンネル / 複雑形状流路 / メゾスケール解析 / 自然対流 / ヒートパイプ / デブリベッド |
Research Abstract |
格子ガスオートマトン法は実在気体の分子の集合に相当する仮想的な粒子を統計力学的手法を用いて処理して流れを再現する手法であり,マイクロチャンネル内の複雑流れの流動予測のようなメゾレベルでの解析に有効と考えられる.本研究は本手法を応用して複雑形状の固体壁を形成する方法を提案し,形成された複雑形状流路内の単相流流動解析を行い,流体が流動抵抗の少ない流路を選択的に流れ,二次元的な圧力分布が形成され,流動抵抗が定量的にErgunの実験式と一致することを示した.次に,得られた解析結果の妥当性を検証するため,アクリル板と発砲スチロールを用いて複雑流路を作成し,流速分布やフローパターンの測定を行って,解析結果と比較し,固体壁後方に形成されるよどみ領域の位置や各流路に分配される流量が実験結果と解析結果で定量的に一致することを確認した.その結果,実験で観察された流路幅による流動抵抗の違いが引き起こす流れの非一様性が,本解析手法によって予測可能であることを検証した. 更に,複雑形状流路内の流れを計算する格子ガスオートマトンモデルに温度ならびに重力を表現するモデルを取り入れ,複雑形状流路を有する体系内での自然対流解析を行い,温度の境界条件の違いによる流動相のフローパターンに差異の生じることを示した.すなわち,複雑形状流路の空隙率が小さい場合には対流は生じないが,空隙率が大きくなるにつれて複雑形状流路内に対流が生じること,自然対流が生じた場合,複雑形状流路内には流動相の流路選択により二次元的な温度場が形成されることを示した. これらの結果から,本研究で提案した格子ガスオートマトン法が,複雑形状流路の流れをメゾレベルより詳細に調べることができ,ヒートパイプ等の複雑形状を有する工学機器内の流動計算等に適応できる可能性が示されたものと考える.
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)