Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
圧力変動にともなう蒸気・ガス気泡の膨張,収縮,並進運動を実験的,数値的に調べた. まず,熱・物質輸送をともなう蒸気・不凝縮ガス混合気泡の数値シミュレーションを行った.まず,竹村ら(機論B,58(1992),2060)が示した気泡運動に対する基礎方程式をもとに,現象の本質を損なうことなく計算効率を上げるために基礎方程式を書き直し,数値解析コードを作成した.作成したコードは,竹村らのオリジナルプログラムに比べて70分の1程度で計算を行うことが可能である.開発したコードを用いて,特に,気泡内蒸気・ガス相互拡散による気液界面での物質輸送特性の変化を詳細に検討した.その結果,無次元相互拡散係数の減少によって界面での蒸発・凝縮量が低下すること,および,界面における蒸気,ガス分圧の相互作用によって不凝縮ガスを含めた物質輸送量が増加することを明らかにした. 平行して,変動圧力場中における微細気泡の成長・崩壊・並進運動に関する実験を行った.まず,キャビテーション気泡核と同等レベルのサイズを持つ気泡を人為的に作り出す装置を新たに開発した.この際,あわせて,金属壁面における微細気泡の付着挙動を制御する手法も会わせて開発した.開発した気泡発生装置を用いて,超音波音場中における2個のキャビテーション気泡核の運動を調べた.その結果,膨張・収縮運動をともなう気泡の並進運動では,粘性抵抗に膨張・収縮運動の影響が強く現れることを明らかにした. さらに,減圧時における気泡の成長過程を実験的に調べ,そのデータをもとに水の凝縮係数を推算することを試みた.得られた凝縮係数は,慶伊(1983)の示すデータ0.02に近く,幡宮・田中(機論B,52(1986),2214)のデータ0.4に比べると小さくなった.
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