Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
乾燥熱風として過熱水蒸気を用いる過熱水蒸気乾燥の初期に見られるような,大気圧下での過熱水蒸気が常温付近の低温の物体と接触した際に凝縮し,その後,凝縮水が再び過熱水蒸気中に蒸発する一連の相変化現象について実験ならびに数値計算により解析を行った. 平成11年度は.現有の矩形ダクト型の過熱水蒸気乾燥装置のテストセクション部分を改造し,乾燥中の被乾燥物(低温物体)の相変化に伴う質量変化を電子天秤により0.16秒ごとに連続的に測定できるようにした.また,低温物体と過熱水蒸気の接触開始時間を明確にするため,装置内に低温物体を気流とは隔離された状態で設置できるようにテストセクション下部を改造した.これらの結果,低温物体として常温の食品を用いて,初期凝縮を含めた時間的な質量変化を連続的に詳細に測定することが可能となり,一連の相変化現象の特徴を示す凝縮量,凝縮時間,乾燥時間など,これまで定量的な評価が行われてこなかった詳細な値を実験的に得ることができた. 平成12年度は,レーザー計測ならびに気液界面を断熱状態で観察を可能にするため,テストセクション両側面を2重のパイレックスガラスに変更した.また.時間・空間的な熱・物質移動の計測装置として,シュリーレン法による非接触型の計測装置を導入し,界面付近の気流の密度分布の時間変化ならびに液膜厚さの測定を行った.さらに熱流計を用いて,低温固体表面での熱流の時間変化を測定した.さらに加えて,凝縮水の表面位置の移動を考慮した.凝縮から蒸発に至る一連の変化過程を数値計算により予測する方法について検討を行った. これらの結果から,これまでほとんど論じられてこなかった,過熱水蒸気の凝縮とその凝縮水がふたたび蒸発する一連の高速非定常現象について,実験的にその特性ならびに工業的な利用可能性を示すとともに,数値計算により現象を予測する方法を提案することができた.
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