Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
1次元濃度勾配を持つ部分予混合気の生成と,濃度分布の測定および,その混合気中における火炎伝播速度の測定を行った.希薄または過濃薄燃料(プロパン・エタン)-空気予混合気を満たした燃焼室に,多孔質平板を通したしみだし法を用いて過濃または希予混合気を乱れを生じさせずに供給し,その後の拡散を利用して正または負の濃度勾配を持つ混合気を生成した.しみだし速度を変化させる事で任意の濃度勾配を実現した.燃料のCH基に吸収されるHe-Neレーザー光を混合気に照射し,透過光強度を測定することによって混合気中の燃料濃度の測定をおこなった.レーザー光を走査することで濃度分布を測定し,それを空間微分する事により濃度勾配を決定した. 上記の方法で生成測定された部分予混合気に平面状に設置された多数の熱線により近似的に面点火することにより平面火炎を発生させ,火炎の伝播する様子を高速度シュリーレン撮影した.この火炎位置の時間履歴により,燃焼室の任意の場所すなわち任意の当量比の混合気が存在する場所を通過する火炎の伝播速度を算出した.これと同時に,火炎が伝播を止める場所の当量比を特定し,伝播限界を決定した. この結果,燃料によらず,また濃度勾配の正負によらず,濃度勾配の絶対値が大きいほど火炎伝播速度が高くなることが確認された.さらに伝播限界についても勾配の絶対値が大きいほど広がる傾向が得られた.これらは既燃ガスから火炎への熱供給と火炎面不安定によるものと推定された. これまでに行われている均一予混合気中で火炎を伝播させるよりも,濃度勾配を持った不均一濃度場を有する部分予混合気中を伝播させるほうが燃焼が早く,また,幅広い当量比での燃焼が可能であることが見出された.
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