ノズル噴孔内キャビテーションによる液体噴流の微粒化促進に関する研究
Project/Area Number |
11750174
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
玉木 伸茂 近畿大学, 工学部, 講師 (70298933)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ディーゼル機関 / 燃料噴射 / キャビテーション / 液体噴流 / ディーゼルノズル / 微粒化 / 噴霧特性 / 低圧噴射 |
Research Abstract |
直接噴射式ディーゼル機関に用いられている単孔ホールノズルの噴孔部を改良し、噴流の微粒化の主要因であるキャビテーションが常に発生する微粒化促進ノズルを考案した。この微粒化促進ノズルの低圧噴射時(噴射圧力が10MPa)における噴霧特性と、単孔ホールノズルの超高圧噴射時(噴射圧力が200MPa)における噴霧特性を比較し、微粒化促進ノズルの性能評価を行った。その結果、本研究で考案した微粒化促進ノズルは、実機ディーゼルノズルの噴射圧力よりもはるかに低い噴射圧力で、同等もしくはそれ以上の良好な噴霧特性が得られており、小さなエネルギで効率良く微粒化させることが可能であり、噴霧特性を大幅に改善することができた。 さらに、高粘度液体燃料への適用の可否を調べるために、液体の動粘度を0.66x10^<-6>m^2/s(30℃)からB重油に相当する20x10^<-6>m^2/s(30℃)まで変化させて、噴霧の分裂挙動の観察を行い、分裂長さ、噴霧角およびザウタ平均粒径といった噴霧特性の測定を行った。直接噴射式ディーゼル機関では、噴射圧力を200MPa程度まで昇圧させるが、本研究ではできる限り低い噴射圧力で良好な噴霧と噴霧特性を得ることが目的であるため、噴射圧力は最高15MPaとした。一般に、動粘度が高い液体は微粒化し難く、空気流を利用した二流体噴射弁を用いなければ、小さなエネルギで良好な噴霧が得られない。しかし、本研究で考案した微粒化促進ノズルは、液体の粘性に依らず、噴霧の広がり角が大きな噴霧を得ることができ、分裂長さは短く、ザウタ平均粒径は小さく、良好な噴霧特性が得られた。 したがって、本研究で考案した微粒化促進ノズルの噴霧と噴霧特性を評価すると、実機ディーゼルノズルの噴射圧力よりもはるかに低い噴射圧力で、同等もしくはそれ以上の良好な噴霧特性が得られており、小さなエネルギで効率良く微粒化させることが可能であり、噴霧特性を大幅に改善することができた。また、本研究で考案した微粒化促進ノズルは、高粘度液体燃料の微粒化にも適しており、高粘度液体でも二次的な装置を必要とせず、比較的低い噴射圧力で微粒化促進が可能であり、液体の粘性に依らず、良好な噴霧と噴霧特性を得ることができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)