情報通信ネットワークにおける伝送遅延時間を考慮した非線形系の遠隔制御
Project/Area Number |
11750188
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dynamics/Control
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小口 俊樹 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (50295474)
|
Project Period (FY) |
1999 – 2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | 非線形システム / むだ時間システム / 遠隔制御 |
Research Abstract |
本研究は,非同期通信などを用いたときに生ずる不規則変動する時変むだ時間を持つ非線形システムの制御系設計問題に対して,理論と実験により検討を行うものであり,より一般的なむだ時間非線形システムに対する制御系設計法の開発と対象を多関節マニピュレータの遠隔制御に特化した制御手法の研究を行うことを目的としている.本研究により本年度得られた成果は,以下のとおりである. (1)研究代表者が提案している状態むだ時間非線形システムの有限極配置法を中立型むだ時間非線形システムへの拡張を試み,あるクラスのシステムに対して拡張を行った.また,状態むだ時間非線形システムの有限極配置可能であるための条件の導出を行った.得られた結果は,あるクラスの状態むだ時間非線形システムの有限極配置法の条件を非線形システムに拡張したものであり,さらに有限次元非線形システムの厳密な線形化の条件を拡張したものになっており,これらの制御系の関係からも極めて合理的な結果となった.この結果は,現在国際会議に論文投稿中である. (2)不規則遅延時間を有する非線形システムの制御系設計として,非同期通信を用いた多関節平面マニピュレータの軌道追従制御問題を取り上げ,制御対象のδフラットネスという性質を用いた制御則の導出を行い,状態予測器,入出力バッファを併用した制御器を構成し,さらに入力データの冗長性を用いてパケット欠落や変動遅延に対して補償する時変むだ時間系に対する制御系構成法を提案した.本手法の有効性は,シミュレーションにおいて検証されたが,現在実機での検証を行っている. 2年間を通じて得られた成果として, (1)むだ時間非線形システムの有限極配置法が理論的に整備された. (2)時変むだ時間非線形システムのための制御系の一設計法を提案した.また,パケット欠落などパケット通信特有の問題に対する補償法を含む制御系構成法を提案した. ことが挙げられる.
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)