Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究では光近接場効果を用いた超高密度光ディスクの開発を想定し,圧電駆動型の読み取りヘッドをシリコンプロセスを応用したマイクロマシン技術を用いて作製することを最終的な目的とする.本年度の成果を以下に示す. 1.クラックの無い高性能圧電薄膜の作製 昨年度シリコンプロセスを駆使して圧電型マイクロカンチレバの開発を試みたが,圧電薄膜(PZT薄膜)の表裏に蒸着した上部電極,下部電極がクラックを介して導通し,コンデンサ構造にならないという問題点が発生した.本年度はこれを防ぐ為にPZTの堆積を多段階で行うプロセスを開発した.このプロセスは第1層のPZT薄膜を堆積させ,熱処理を行った後,第2層を第1層の上に堆積させ,熱処理を行い,これを繰り返すプロセスである.もし第1層にクラックが生じたとしても,第2層の堆積を行う際に修復される.0.24μmずつ5層の堆積を行うことにより膜厚1.2μmのクラックが無いPZT膜の作製に成功した.またマイクロカンチレバの作製の準備段階として,それより作製が容易なダイアフラム構造をシリコンプロセスにより作製することに成功した. 2.流体力学を考慮した衝突振動解析プログラムの開発 プローブメモリでは,静的対象物を扱うプローブ顕微鏡と異なり対象物体が高速回転運動する.このような条件下でのプローブヘッド(マイクロカンチレバ)の衝突振動解析を行うシミュレーションプログラムを完成させ,カンチレバサイズ,カンチレバとディスクとの摩擦係数,ディスクの回転速度等のパラメータを様々に変化させてシミュレーションを行い,安定したタッピングが行われる諸パラメータを検討した. 3.マイクロ構造の振動挙動の観察 マイクロカンチレバの衝突振動挙動の観察の準備段階として,上記1で開発した圧電駆動型ダイアフラムのマイクロ振動挙動をレーザドップラ振動計(分解能10nm,周波数応答100kHz)を用いて観察した.
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