非線形回路を用いて妨害信号を除去する連続時間系フィルタ
Project/Area Number |
11750310
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報通信工学
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
和田 和千 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (00302943)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 非線形信号処理 / 妨害波 / 連続時間系フィルタ / 比較器 / アナログ回路 / 矩形波 / 増幅回路 |
Research Abstract |
昨年度に続いて,提案の非線形連続時間系フィルタの原理的な性能の評価を行ない,比較器を用いて非線形な前処理を行なうことによる妨害波の除去能力を示した. 昨年の成果により,通過域内の信号成分が妨害信号に比べて小さいという特徴を活用することで,通過域内の信号成分と妨害信号が同時に入力されたとき,比較器の出力である矩形波を近似式で表すことができ周波数領域で解析できることがわかった.しかしながら,解析が煩雑であったため,見通しの良い結果が得られず,提案のフィルタの前処理の特長を理解しにくかった.そこで,複素周波数を用いて新たな解析方法を採った.解析における繁雑な計算量を軽減させることができ,提案手法の特長を比較的容易に示すことができた.特に,前処理部における妨害波成分に対する利得が通過域信号成分に対する利得の2倍であることが,多くの場合分けをすることなく示された.非線形増幅回路である比較器における通過域信号成分および妨害波成分に対する利得はいずれも矩形波の波高値に比例するという性質や,妨害波を完全に除去するためには矩形波の波高値を妨害波の波高値のπ/4倍となるように設計する必要があることが基礎的成果として得られた. 以上の結果は,理論的な検討のまとめとして公表しており,提案手法の得失や実現上の課題なども明らかにした.また,従来の信号処理技術では見られなかった特徴を非線形連続時間系信号処理が有している,という可能性を示すことができた.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)