Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究は,アレーアンテナで受信した信号を平均最小2乗誤差(MMSE)規範で合成する線形干渉キャンセラに関するものである.本年度は下記の研究成果を得た. 1.移動通信用基地局においてMMSE合成を行った場合の信号電力対干渉および雑音電力比(SINR)特性の理論解析手法を確立した.既に提案されている,モンテカルロ・シミュレーションにより一般化固有値の統計的平均値を求め,この一般化固有値を等価ブランチ電力として最大比合成を行う方法を拡張し,従来は評価が不可能であった相関行列が階数不足の場合にも適用する計算法を提案し,その有効性を純粋なモンテカルロ・シミュレーション結果と比較することで有効性を証明した. 2.アレーアンテナを実際に動作させる環境の特性を明らかにすべく,レイトレースおよびランダム位相合成法を用いた伝搬シミュレーションソフトウェアおよび3次元ユニタリESPRIT法を用いた高分解能チャネルサウンダの開発を昨年度に引続き行った.シミュレーションソフトウェア関しては,一部制約条件はあるものの,市街地および郊外地マイクロセル環境における時空間チャネル特性を非常に正確に評価できることを示した.チャネルサウンダに関しては,ダイナミックレンジ向上のためのディジタル利得コントローラおよびDSPを用いた3次元ESPRITアルゴリズムの準実時間処理システムの実装を行った.また,電波暗室において疑似多重波を発生させるシステムを開発し,多重波分離性能の評価を行い,フーリエ限界に対して3倍以上の高い分解能が得られることを示した.
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