Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
本研究では,最近注目されている予見制御法の一つとして,制御系の位相遅れを全周波数域で零に補償する零位相差追従制御法に注目し,高い実用性および優れた追従性を有する新しい最適零位相差追従制御系の設計法の開発と応用に関する研究を行った.具体的には,2自由度制御系を構成し,ゲイン特性を改善できるフィードフォワード補償器の設計法の開発,制御対象の変動に対するロバスト安定性の保証および追従性能への影響の低減できるフィードバック補償器の設計法の開発および実験による提案法の有効性の実証の3点を研究目的とした. 平成11年度では,ゲイン特性の改善できるフィードフォワード補償器の簡単な設計法を与えた.平成12年度の研究実績は以下である. ・ロバスト安定性およびロバスト性能を補償するフィードバック補償器の設計:まず制御対象の特性変動に対する追従性能への影響および最悪変動のクラスを理論的に明らかにした.つぎに,システムのロバスト安定性を保証できるだけでなく,定常状態における制御偏差の最悪値を最小化する補償器の簡単な設計法を与えた.提案法では,分数計画法を応用して問題を凸最適化問題に帰着させ,設計法を簡単化している.また従来法で課せられていた制御対象および摂動のクラスに関する仮定を緩和し,実用性を高めている. ・シミュレーションおよび実験による制御性能の検証:制御対象として駆動モータシステムに応用し,従来法との比較により,本手法の有効性をシミュレーションおよび実験により実証した. 以上の成果は論文としてまとめられ,学会誌に掲載されており,評価を得ている.
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