発見的自己組織化法によるテーブル駆動系の適応非線形摩擦補償に関する研究
Project/Area Number |
11750391
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Control engineering
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩崎 誠 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10232662)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | テーブル駆動システム / 非線形摩擦 / 発見的自己組織化法 / 摩擦モデリング / 汎化能力 / 進化型計算アルゴリズム |
Research Abstract |
テーブル駆動装置の滑り摺動面に発生する非線形摩擦は,テーブル精密軌跡制御時のトラッキングエラー等の原因となり,最終位置決め精度の低下を招くことが知られている。本研究では,特にテーブル駆動時の滑らかな運動方向逆転や微小送り動作時に問題となる非線形摩擦に対する精密モデリングとその補償に焦点を絞り,自律モデリングによる高精度摩擦補償を目指すものである。平成11年度から2年間に亘って行われる本研究に対して,平成11年度には進化型計算アルゴリズムの一つである,発見的自己組織化法(以下GMDHと略称)による非線形摩擦自律モデリングの構築と摩擦補償を,供試テーブル駆動装置によって実現した。引き続き平成12年度には,テーブル駆動条件変化に対する汎化能力を考慮した摩擦モデリングと,モデルの汎化性を供試システムによって検証した。平成12年度における研究実績を纏めると,以下の通りである。 1.テーブル摺動面の潤滑や加速などの運転状態によって非線形に変化する摩擦に対して,GMDHを用いた多項式数学モデルを,モデル構造とそのパラメータ同定としてコントローラが創発的・自律的に獲得する手法を確立した。 2.自律モデリングに際して,複数のテーブル送り速度に対する入出力供試データを用いて摩擦モデルを構築したことにより,運転状態,特にテーブル速度方向反転時の加減速度の変化に対する汎化能力を備えることが可能となった。 3.本提案制御系は,実際のCNC旋盤に用いられているテーブル駆動システムに対する軌跡制御系に搭載され,軌跡制御特性試験の結果,テーブル円弧軌跡駆動を模擬した正弦波位置指令に対して,軌跡誤差1μm以下の滑らかな速度方向反転を伴う軌跡制御精度が達成できた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)