Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
平成12年度では「省力化アレー観測法」の適用範囲について,前年度で得られたデータセットを用いて,より詳細に検討した。特に,「省力化」を実現するにあたって導入することになる幾つかの仮定,及び従来のアレー観測において期待されている前提条件を,実記録が本当に満足しているかどうかを確認した。検討をおこなった項目は, ・微動の波動場が空間的・時間的に定常であるか。 ・アレーを設置した領域が水平成層構造であるか。 という点である。 これらについて,一つ目の項目については,1秒程度以上の長周期領域にあっては,ほぼこの条件を満足しているものの,短周期領域では,波源が人工的な震動源であるために,必ずしも時間的な定常性を長時間維持することはまれで,「省力化アレー観測法」によった場合,予想できない誤差が混入する可能性のなることが明らかとなった。また,二つ目の項目については,観測時に3成分を同時に観測し,その水平動/上下動スペクトル比をとり,そのピーク周期の違いをみることである程度予測可能であることがわかった。これにより,対象地域が理論的な仮定が適用可能な場であるかどうかを知ることができる。 最後に,本研究で開発した「省力化アレー観測法」を地盤構造が未知である,トルコ・アダパザル地域へ適用し,本手法の利便性を確認した。
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