Project/Area Number |
11750428
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
構造工学・地震工学
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森田 千尋 長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 助教授 (60230124)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 複合材料 / 積層構造物 / 離散的近似解法 / 弾塑性解析 / 自由振動解析 / 一次せん断変形理論 / 回転慣性 / 座屈安定性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、複合材積層構造が超長大橋などの主要材と成り得るかを調べるために、その力学的特性を把握することにある。本年度は、本研究代表者らが提案する離散的近似解法を用いた異方性板の弾塑性解析プログラムを改良し、積層理論に基づいた積層構造の弾塑性解析プログラムを作成して、その弾塑性挙動特性を明らかにした。さらに、せん断変形および回転慣性の影響を考慮した自由振動解析プログラムも同時に作成し、自由振動特性を含む動的安定性に関して検討を行った。得られた結果は以下に示すとおりである。 1.まず、積層板の弾塑性解析においては、有限要素法により求めた弾塑性挙動と同様な結果を示し、本解析法の有効性を確認した。 2.繊維方向と繊維直角方向に異なる降伏応力を有する積層板の弾塑性解析を行った結果、等質・等方性材料では、板の上下面から塑性域が拡がっていくのに対し、積層板では、必ずしも上下面から拡がるのではなく、繊維直角方向の降伏応力の低いラミナから塑性域は進行していくことが明らかになった。この傾向は、単純支持よりも固定支持部分に顕著に現われた。 3.次に、積層板の自由振動解析においては、本解析法は一次せん断変形理論に基づく解析手法であるが、既往の高次せん断変形理論および3次元弾性論に基づく解法と同様な結果が得られ、本解析法は十分高い精度で解析できることを確認した。 4.振動解析においては、辺長板厚比がa/hが20以下の厚板で固有振動数の低下が見られた。しかしながら、座屈解析における座屈荷重の低下よりも顕著ではなかった。また、積層順序は、固有振動数にあまり影響を与えないが、カップリング剛性の有無により高次の振動モードに変化を与えることなどがわかった。
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