Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
本研究は,落橋防止システムにの一部として機能し,しかも地震時にエネルギーを吸収できる構造とする落橋防止装置の開発を目指している.そして,地震時に生じる引張力と圧縮力の双方に抵抗できる種々の構造形式を考案し,実験的にその性能を把握する事を目的として昨年度より開始した.本研究で考えている装置は,既存の落橋防止装置を交換する場合と新設の場合の双方に対応できることを想定している. 昨年度の研究モデルでは,圧縮力に対してはある程度の性能を有するものの引張力に対してはあまり十分ではなかった.そこで本年度は昨年度の結果を踏まえ,システム全体の中での本装置の特性を再考し,特に地震初期に発生する瞬間的に発生する圧縮力に対して十分なエネルギー吸収性能を発揮できるような構造を模索する方向について検討した.そして今回は鋼板を直角に対向させ,片方の鋼板の強度を一方より低くし積極的にエネルギーを吸収する構造とした.このエネルギー吸収装置を製作し,その性能を検証するための実験を行った.あわせてFEM解析を行い最適な形状を模索した.本年度の結果として,非常に安価に製作でき,かつシンプルな構造ではあるが非常に優れたエネルギー吸収性能が期待できる構造を考案できた.同時に既存の橋梁支承部に適用する場合にも非常に設置しやすい構造となっている.本年度の問題点および今後の検討を要する課題として,動的な荷重下での性能検証が出来ていない,解析的な検証がやや不十分であることが挙げられ,成果の公表にはもう少し検討する必要がある.
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