Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
本研究では,近年技術発展が著しい画像処理技術を適用して,画像輝度情報から浮遊物質濃度の瞬時的・空間的な濃度分布を推定する手法の開発を目指している.最終年度の研究実績を以下に記す. 1.レーザースキャニングを用いた可視化画像計測システムにおける輝度分布に対する検討: 初年度に作成したレーザースキャン光学系装置を用いて,レーザー光膜を高速で移動させることによって,3次元的な準瞬時の可視化断面計測を行った.その際,精度の良い濃度推定を行うための高質な画像輝度分布を得るために,システムの各部に検討を加え,画像輝度の補正を行った.本年度では,本計測システムによって得られた画像輝度に対して,ウェーブレット変換を用いた画像補正を施すことによって輝度分布のノイズ除去を行っている. 2.四流束モデルを用いた画像輝度-浮遊物質濃度関係式の定式化: これまでの研究段階では,放射伝達方程式を用いることによって水中を伝播する光の減衰,多重散乱の影響を輝度-濃度関係式に導入しており,その関係式での多重散乱項を実験により決定する必要があった.ここでは,光の伝播における多重散乱の役割を明確にするために,散乱(多重散乱)の影響を拡散光として取り扱う四流束モデルを用いて輝度-濃度の関係を定式化した.得られた関係式中には,光の散乱係数,吸収係数など8つのモデルパラメータが含まれる. 3.輝度-濃度関係式における各モデルパラメータの最適値の同定: 得られた輝度-濃度関係式中の各モデルパラメータの最適値を,ほぼ一様な調整濃度場において同定した.それらの係数を用いて一様濃度場に本計測法を適用し,本手法の精度について検討を行った.
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