Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
(1)実験用に完全に建設された地下室に対し室内発熱,水分発生のない自然状態下で,地下室の温・湿度性状及び周辺地盤の熱・水分場の測定を行い,その結果、1.夏期の地下室内湿度に対して,結露発生による水分を含めた壁体の吸放湿の与える影響が大きいこと、2.地盤内温度は地表面の日射吸収,降雨後の水分蒸発による潜熱移動の影響を受けた変動を示し,地下室から4m離れた地点の地盤内温度と外気温の年平均値はそれぞれ18.1℃,16.5℃であり,その差は1.5℃生じ地下室内温度の年平均値は17.1℃となることを示した. (2)地下構造物の熱・湿気性状の一般的予測法の確立を目的として,完全埋設型の地下室において,年間実測結果と熱・水分同時移動理論を基礎とした解析法による数値解析結果について比較・検討を行った.その結果,1.本解析法により地下室及び周辺地盤の熱・湿気性状の予測を充分な精度で行うことが可能であり,地下構造物の熱環境設計,防湿設計に利用可能であること、2.コンクリートの水分伝導率の違いが地下室の湿気性状に与える影響は大きく,施工時に用いるコンクリートに対して,また解析時の高湿度状態において用いるコンクリートの水分伝導率に対して充分な注意が必要であることを示した. (3)住宅地下室の結露防止について数値解析により壁体構成として断熱,断湿を行うことや,吸放湿材を用いることが結露性状に与える影響,また室利用条件が結露性状に与える影響について検討した.その結果,1.地下空間の結露防止対策では,地盤との境界を断湿することが有効であること、2.空調を行う場合には,断湿に加えコンクリートの外側に断熱材を配置することで結露防止にある程度効果があること、3.室内側の吸放湿材の貼付は,コンクリートの外側の断熱,断湿とあわせて用いると結露防止に有効であることを示した.
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