Project/Area Number |
11750627
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松木 一弘 広島大学, 工学部, 助手 (30253115)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 熱解析 / 積層板 / 放電焼結 / アルミニウム / ステンレス鋼 / 接合 / パルス通電 |
Research Abstract |
アルミニウムとステンレス鋼の積層板作製に放電焼結プロセスを適用し、熱解析を行うとともにその結果に基づいて積層板を作製し、強度特性の評価を行った。得られた結果を以下に示す。 1:積層板を接合により作製するには、接合面の温度制御つまり電流制御、さらに最高到達温度における保持時間が重要な因子となる。実験では黒鉛製パンチ間にA1100とSUS430をはさんで通電するため、方向に依存して熱移動量が決まる。3次元の温度計算には、フーリエの法則に基づいた微分方程式を用いた。また、定常状態の電位差より発熱量を求めるためポアソンの方程式を用いた。実際の計算は差分法を用いて行い、接合処理に使用した黒鉛製のスペーサーやパンチ等の電位および温度分布を求めた。昨年と比べ、ポアソンの方程式の導入、熱伝達係数等の物性値を正確に測定したことにより、より実際に近い計算ができるようになった。 2:接合温度が、アルミニウムの融点以下の773-873Kになるように熱解析の結果を基に、パルス通電後、電流密度を0.9-1.1MA/m^2に設定した。熱解析より予測された電流密度と接合温度の関係は、実際を良く反映していた。 3:1、2の結果を基に強度評価用試験片を、処理時間を変数として30MPaの負荷圧力下で、848Kにて作製した。接合面積率は、保持時間と共に増加したが、1.8ks以上では一定値を示した。接合部のせん断強さは、1.8ksまで、ほぼ一定値(61-68MPa)を示した。2.7ks以上になると、30MPaまで、せん断強さが減少した。 4:積層板の接合部で最高せん断強さを示した試験片には、ステンレス鋼側の破断面にアルミニウムの延性破断面が付着した。なお、最高せん断強さは、A1100板材のそれに近いため、十分な接合強度が得られたと考えられる。2.7ks以上の長時間保持した試験片の接合部には、金属間化合物(Al_9Cr_4,FeAl)が存在した。長時間処理により強度が低下したものでは、金属間化合物内、金属間化合物と母材の界面で破断が生じた。
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