モレキュラーインプリント法でシクロデキストリンの配向を制御したレセプターの構築
Project/Area Number |
11750734
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機工業化学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅沼 浩之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (20282577)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | シクロデキストリン / インプリント / イソシアナート / 鋳型効果 / 抗生物質 / コレステロール / HPLC / 固定相 |
Research Abstract |
我々はすでに、β-シクロデキストリン(β-CyD)の配向の制御にモレキュラーインプリント法を適用することで、コレステロールを強く認識する架橋シクロデキストリン高分子の合成に成功している。更にMALDI-TOFMSを用いた分析から、コレステロールが鋳型として存在することで、CyDの二量化が促進されることを見出した。また、CyDのビニルモノマーを用いることで水中での鋳型重合を実現し、ジペプチドや抗生物質を選択的に認識する人工レセプターの合成にも成功している。本年度はこの手法の液体高速クロマトグラフィー(HPLC)の担体への応用を目指した。 バッチテストでインプリント効果が確認されているコレステロールを鋳型として合成した高分子を適当な大きさに粉砕し、ステンレススチールカラムに充填してHPLCとしてのゲスト保持能を検討した。その結果、鋳型分子であるコレステロールに対して高い保持能を示した。一方鋳型分子以外の分子に対する保持能は、わずかしか向上せず、インプリント効果により、鋳型分子に特異的な認識部位が形成されていることが明らかとなった。 また、メチレンビスアクリルアミドを架橋剤に用いてCyDのビニルモノマーとの共重合により水中で合成した架橋シクロデキストリン高分子は、力学的強度が小さく、耐圧性に乏しかった。そこで、十分な強度を持つシリカゲル上にインプリント高分子を固定化することで耐圧性を向上させることに成功した。このようにして得られたHPLC担体は、水を溶離液として使用しても鋳型分子に対して高い保持能を示すことが明らかとなった。以上の様に、本研究のインプリント高分子は、HPLC担体としても応用可能なことが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)