金属-高分子錯体修飾電極の調製とこれを利用したレドックス反応系の高機能化
Project/Area Number |
11750752
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
石船 学 近畿大学, 理工学部, 助手 (40268462)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 修飾電極 / 電極還元反応 / メディエーター系 / クラウンエーテル / アザクラウンエーテル / 高分子錯体 / 脂肪族エステル |
Research Abstract |
硫酸中陽極酸化処理した白金電極表面上に、クラウンエーテル構造を側鎖に持つ高分子配位子を修飾する手法をほぼ確立し、この修飾電極上に固定化するアルカリ金属イオンの種類を変化させ、それぞれのメディエーター機能を精査した結果、15-クラウン-5構造を配位サイトとするポリスチレン系高分子配位子と、ナトリウムイオンとの組み合わせにおいて、非常に高い還元力を有する還元メディエーター系が構築されることを見出した。この反応系における溶液中の共存金属イオンの効果についても検討した結果、電解中において、配位サイトへのナトリウムイオンの再配位は非常に困難であるあること、また、マグネシウムイオンの共存が電子移動過程を触媒する傾向が見られることを確認した。マグネシウムイオンの共存効果については、別系として報告者らが見出しているマグネシウム電極を用いる電極還元系との関連から、その反応機構を明らかにする上で非常に有用な知見を提供するものとなり、この反応系を利用した構造制御ポリシランの合成にも成功するに至っている。さらに、配位サイトの配位強度を変化させるためにアザクラウンエーテル構造を有する配位子を新たに合成した。これを電極上に固定化しその効果を見るまでには至っていないが、脂肪族エステル類の電解系へのアザクラウンエーテル-アルカリ金属イオン錯体の添加効果を検討した結果、還元生成物の生成が認められ、溶液中でもこれら錯体がメディエーター機能を発揮することをあらためて確認した。電極近傍に固定化された状態で、このメディエーター系の効率が大きく向上することはすでに確認しているので、配位力を高めたアザクラウンエーテル系配位子の固定化は、電極自体の耐久性も含めて非常に効果的であると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)