Project/Area Number |
11750796
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
船舶工学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安東 潤 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60211710)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 非定常 / 3次元翼 / キャビテーション / パネル法 / SQCM / 部分キャビテーション / スーパーキャビテーション / Kuttaの条件 |
Research Abstract |
前年度の2次元翼を対象とした非定常シートキャビテーションの数値解法(SQCMというパネル法に基づく方法)を3次元問題に拡張した。3次元問題の数値解析手法は基本的に2次元問題と同様であるが、前年度の手法をそのまま用いるとHeaving振動する翼やSinusoidal Gustを通過する翼の問題に対しては計算時間が長くなることが予想されたので、これらの問題を取り扱う際には、静止状態から急に一定速度で進行する翼を表すWagner問題として計算を開始して定常状態に近づけてから非定常運動を行うといった手法を新たに考案した。そして、このような手法により1周期の変動が安定する時間が早くなり、計算時間を大幅に短縮できることを確認した。 3次元問題に拡張した数値解法を部分キャビテーションが発生するWagner問題、Heaving振動する翼およびSinusoidal Gustを通過する翼の問題に適用し、キャビティ形状や翼表面の圧力分布、翼の揚力・抗力を求めたところ、Wagner問題については定常解と一致し、その他の問題では安定した周期的な計算結果が得られた。また、計算結果の一部を他の研究者の計算結果と比較したところ、ほぼ同様な傾向を示し、本数値解法の妥当性が確認された。 さらに本数値解析法を部分キャビテーションだけではなく、キャビテーション長さが翼のコード長より長いスーパーキャビテーション状態にも適用できるように拡張した。そして、Sinusoidal Gustを通過する翼について、部分キャビテーションとスーパーキャビテーションが混在する状態で計算を行ったところ、キャビティ長さ、キャビティ体積、揚力係数および抗力係数などの計算値は1周期について完全には一定とはならなかった。これは、翼端付近の部分キャビテーションが不安定であることと、部分キャビテーションとスーパーキャビテーションの境目付近の計算の難しさが原因として考えられる。今後この原因を詳細に調査し、数値解法を改良する必要がある。
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