AEの超解像マッピング法に基づく地熱貯留層内高透水性き裂推定法の開発
Project/Area Number |
11750803
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
資源開発工学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
森谷 祐一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60261591)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | AEマルチプレット / 微小地震 / 地熱開発 / 高温岩体発電 / 地下き裂 / 透水性 / AE / マッピング / 地震 / 応力 / 震源 / 高温岩体 |
Research Abstract |
本年度の研究成果は以下のとおりである。 (A)実フィールドデータの解析と性能評価 今年度は、高透水性き裂位置を高精度に計測することを目的として、AEマルチプレットの超解像マッピング法にクラスタリング解析の概念を導入したMulutiplet Clustering Analysisを開発した。また、本方法を用いてソルツ(フランス)および雄勝HDR(高温岩体)発電実験フィールドにおける水圧破砕で計測されたAEの解析を行いその有効性を具体的に検討した。 ソルツフィールドでは、東西、南北、深度で1.5×1.2×1.5kmの範囲で約10000個のAEが発生し、おおよその貯留層サイズが推定されているが、ここでは、AEマルチプレット(波形が相互に類似したAE群)に着目した超解像マッピング法(AE源の高精度標定)、貯留層内き裂構造の推定を行った。その結果、AEマルチプレットは主応力方向に対してせん断すべりを起こしやすい既存き裂で発生し、個々のき裂サイズは3〜15mであり、さらに、それらのき裂群は、メッシュ状に分布していることが推定された。応力場、坑井内検層のデータによる透水き裂位置との対比により、本解析法で同定されたき裂構造面は、地熱貯留層内の流体流路として働いていると考えられる結果が得られ、本解析法により透水性き裂構造の計測が可能であることわかった。 一方、雄勝フィールドにおいても1992年水圧破砕時に計測されたAEマルチプレットの解析を行ない、本方法の有効性を検討した。その結果、深部(深度約1000m)および浅部(深度約700m)貯留層内のき裂構造面方向は、ともに北東であることが新たにわかった。 本研究では、具体的な解析法を考案するとともに実データの解析を通じてその有効性を示すことができ、おおむね当初の予定通りに遂行できた。これらの成果は、世界地熱会議、AE国際シンポジウム、日本地熱学会等で発表した。また、国際学術雑誌へ投稿し、掲載される予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)