Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
今年度は,l)コアンダノズルの粒子供給装置としての有効性および2)サイクロン分離器内旋回流れを高精度にシミュレートする解析コードの製作,に力点をおいて研究を進めた.以下に,1),2)について得られた成果をまとめる. 1)コアンダノズルを粒子供給装置として用いた空気輸送システムを構築し,その輸送特性を実験的に調べた.その結果,コアンダノズルはある条件下では旋回流を形成することが明らかとなり,旋回流輸送が可能であることが分かった.この旋回流輸送システムにより,通常の直線流空気輸送に比べて,最小輸送速度が減少し,より少ない流入流量で粒子の輸送が可能であることが分かった.また,コアンダノズルのスリット幅が0.2mmのときが最も吸引率が高く,最小輸送速度が最も小さいことから,このスリット幅のときコアンダノズルは粒子供給装置として最も高い効率を示すと考えられる.今後は,コアンダノズルの旋回流形成メカニズムを把握するため,内部流動の計測が不可欠である. 2)サイクロン分離器内旋回流れを高精度にシミュレートするために,Large Eddy Simulationを用いた円筒座標系による解析コードを製作した.このコードの特徴は,Staggered Grid Systemと変数として半径方向のFluxを採用することで,円筒座標系特有の特異点の影響を離散化時において除去でき,全解析領域で同じ解析精度を保つことが可能であるという点である.この離散化法とLarge Eddy Simulationを組み合わせた解析コードを作成し,サイクロン分離器内旋回流れに適用した結果,実験値と定性的によく一致しており,本解析コードの有効性が確認された.また,今後このコードと昨年開発した粒子運動の解析コードを組み合わせることにより,サイクロン分離器の粒子分離性能を高精度に予測できるものと考えられる.
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