Project/Area Number |
11760020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
園芸・造園学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
白武 勝裕 名古屋大学, 大学院・生命農学研究, 助手 (90303586)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 水チャンネル / 液胞膜 / 原形質膜 / 果実肥大 / セイヨウナシ / キュウリ / ブドウ / 遺伝子発現 / 果実 / cDNAクローン |
Research Abstract |
水チャンネルcDNAの単離:セイヨウナシ果実のcDNAライブラリーから、液胞膜型水チャンネル1種類(Py-γTIP)、原形質膜型水チャンネル3種類(Py-PIP1,Py-PIP2-1およびPy-PIP2-2)、合計4種類の水チャンネルをコードする全長cDNAクローンの単離に成功した。これら4種類のcDNAがコードすると予想されるポリペプチドは、いずれも水チャンネルに特徴的な構造を持っていた。すなわち、6回の膜貫通領域と、2カ所のアスパラギン,プロリン,アラニン配列(NPAモチーフ)の存在である。また、Py-PIP2-1とPy-PIP2-2には、活性調節に関与するとされるタンパク質のリン酸化サイトが存在していた。 果実における水チャンネルの発現と役割:セイヨウナシ,ブドウ,キュウリの果実生長における液胞膜と原形質膜の水チャンネルタンパク質の発現をウエスタンブロットで明らかにした。液胞膜水チャネルは細胞肥大期や果実生長後期に発現が高く、細胞の肥大や浸透圧調節の役割が示唆された。原形質膜水チャンネルは果実生長期間で蓄積量の変化が少なくcDNA解析で示唆されたような、リン酸化による活性調節の可能性が考えられた。また、Py-γTIPの遺伝子発現が、タンパク質の発現に先立ち細胞分裂期に高いことも明らかにした。さらに、液胞膜水チャンネルタンパク質の組織別発現をTissue Print Immunoblot法で見たところ、他の液胞膜タンパク質に比べ果肉組織で発現量が多いことが明らかになった。セイヨウナシ果実の日肥大周期を調べたところ、果実は昼間に収縮し(水の流出)、夕方に急速に肥大(水の流入)することが明らかになった。液胞膜と原形質膜の水チャンネルタンパク質の日変動は、果実が最も収縮し急速な肥大のおきる直前に高まることが明らかになった。
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