Project/Area Number |
11760045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology (2000) Nagoya University (1999) |
Principal Investigator |
豊田 剛己 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 助教授 (30262893)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | リン脂質脂肪酸 / PCR-RFLP / PCR-DGGE / 多様性 / 脱窒 / 硫酸還元 / 発酵 / メタン生成 / マンガン還元 / 鉄還元 |
Research Abstract |
水田生態系に特徴的な逐次還元過程を担う細菌群集を明らかにするために、1)リン脂質脂肪酸組成による化学分類学的手法、2)16S rDNAの塩基配列の違いに基づく系統分類学的手法であるPCR-RFLPおよびPCR-DGGE法を適用した。 昨年度は石英砂を用いたが、今年度は風乾細土に、稲ワラ粉末0.4%(C換算)および各種還元剤として硝酸カリウム(脱窒系)、二酸化マンガン(Mn還元系)、水酸化鉄(鉄還元系)、硫酸アンモニウム(硫酸還元系)を加え湛水し、暗所25℃で静置培養した。還元剤の代わりにメタン生成の特異的阻害剤であるBESを添加した系(発酵系)、および硫酸還元の阻害剤であるNa_2MoO_4を添加した系(メタン生成系)も作成した。脱窒系では添加した硝酸イオンの減少、Mn(IV)添加区および鉄(III)添加区では培養に伴いそれぞれMn(II),Fe(II)の生成が、硫酸イオン添加区では硫酸イオンの減少、発酵系ではメタンが生成しないことが確認できた。活発に各還元過程が進行していると思われる培養途中にリン脂質脂肪酸およびDNAを抽出し、脂肪酸組成の分析およびPCR-RFLP、DGGE解析を行った。いずれの処理区においてもリン脂質含量が増加したことから、各還元過程に特異的な微生物群が増殖している可能性が示唆された。リン脂質パターンは還元の第一過程であるMn、鉄還元過程と、第二過程である硫酸還元。メタン生成系、および脱窒系の3つのクラスターに分けられた。RFLP、DGGEのパターンはリン脂質のパターンとは多少異なっていたが、脱窒系が他と大きく異なる点は一致していた。各還元系により多少バンドパターンが異なっていたが、各還元系に共通するバンドも多く認められ、これらの微生物群が稲ワラの分解に共通して働いていると推察された。
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