ホウ素欠乏ストレスで誘導される遺伝子の単離と機能解析
Project/Area Number |
11760046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小林 優 京都大学, 農学研究科, 助手 (60281101)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ホウ素 / タバコ / 遺伝子発現 / ストレス / 細胞死 / 細胞壁 / ディファレンシャルディスプレイ |
Research Abstract |
高等植物のホウ素欠乏による細胞死の機構を解明するため、ホウ素欠乏で発現が誘導される遺伝子の検索を行った。実験にはタバコ培養細胞BY-2を用いた。細胞をホウ素を含まない培地で洗浄後、同培地(-B培地)あるいは通常培地(+B培地、1ppmホウ素を含む)に移植し、細胞の生死を二酢酸フルオレセイン-ヨウ化プロピジウム二重染色で観察した。その結果、-B培地では処理後24-36時間で死細胞の割合が増加し始めることが分かった。また死細胞ではヨウ化プロピジウムは核および原形質膜上に集積していると推定された。典型的なプログラム細胞死を誘導すると考えられている過酸化水素、Triton X-100処理では核のみが強く染色され、ホウ素欠乏による細胞死の場合とは一致しなかった。 次に、ホウ素欠乏によって発現が誘導される遺伝子を検索した。上記のように欠除処理した細胞と対照細胞について、まずディファレンシャルディスプレイ法で比較した。100通りのプライマーセットを用い欠除処理時間1、3、6および48時間で検討したが、発現量に差のある遺伝子を再現性良く検出することはできなかった。またディファレンシャルスクリーニング法、cDNAサブトラクション法も試みたが明確な結果は得られなかった。そこでタバコ培養細胞BY-2の各種ストレス誘導性遺伝子や細胞壁関連蛋白質遺伝子をピックアップし、それらがホウ素欠乏で誘導されるかRT-PCRで検討した。その結果ACC oxidaseおよびa-expansin遺伝子の発現量が、-B48時間の細胞で対照より多いことを見いだした。その生理的な意義は現時点では不明である。また発現のタイミングから考えるとホウ素欠乏の直接的な結果でなく二次的な影響の可能性が高いが、これらをプローブとするノザン解析で障害の発生時期を絞り込めると考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)