Project/Area Number |
11760058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
饗場 浩文 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (60211687)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 分裂酵母 / His-Aspリン酸リレー / 浸透圧適応 / MAPキナーゼカスケード / 浸透圧応答 / 分子生物学 / P型 ATPase / 隔壁形成 |
Research Abstract |
1.分裂酵母において新たに2種類(hos2,hos3変異)の高浸透圧感受性変異株を分離しその原因遺伝子を同定した。ともに新規な遺伝子であったが、hos3変異では高浸透圧下で隔壁形成細胞が蓄積することを見出し、高浸透圧下では隔壁形成後の細胞周期の進行が損なわれていることを示唆した。さらにhos3変異の多コピーサプレッサーとして有糸分裂制御に関与するキナーゼとして同定されたDsk1を取得した。以上のことから、高浸透圧応答と有糸分裂制御とが密接に関連している可能性が示唆された。 2.浸透圧に応答して発現制御がなされる遺伝子を検索したところ、P型ATPaseをコードするcta3遺伝子を見出した。その発現様式を解析したところ、cta3が塩ストレスにより転写段階で発現誘導されること、塩ストレスによる発現誘導がWis1-Sty1-Atf1からなるMAPキナーゼカスケードの構成因子を欠失した変異株中では認められないことを見出した。この結果より、上記MAPキナーゼカスケードが塩ストレスの伝達にも関わっていることを明らかにした。 3.His-Aspリン酸リレー系を構成する遺伝子を検索しその機能を解析した。その結果以下の成果を得た。 (1)レスポンスレギュレーターPrr1がctt1,trr1遺伝子の発現を介して酸化ストレス適応に、またste11遺伝子の発現を介して減数分裂の制御に関わっていることを見出した。 (2)Hpt因子として見出したSpy1からレスポンスレギュレーターMcs4にリン酸転移反応が起こることを見出すとともに、Spy1はMcs4の活性を負に制御することで細胞周期の制御に関与することを明らかにした。したがって分裂酵母のHis-Aspリン酸リレー系が細胞周期制御に密接に関わることが明らかとなった。
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