環境における有毒ラン藻Microcystis属の高感度モニタリングシステムの開発
Project/Area Number |
11760139
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
吉田 天士 福井県立大学, 生物資源学部, 助手 (80305490)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | Microcystis / 高感度モニタリングシステム / 血清 / アオコ / フローサイトメトリー / ミクロシスチン合成酵素 / ミクロシスチン / 有毒株特異的識別プライマー / モノクローナル抗体 / 有毒株特的識別プライマー |
Research Abstract |
(1)特異異的な抗血清を用いたMicrocystis属細胞の検出法の開発 Microcystis属培養株48株全てに陽性を示し、他属のラン藻との交差反応を示さないMicrocystis属細胞に特異的な抗血清を得た。培養条件を変化させても、Microcystis属培養細胞に対する本抗血清の反応性は一定であった。また、三方湖より採取した試水に、既知量のMicrocystis属培養細胞を添加し、本混合抗血清を用いて計数を行なったところ、添加区では、未添加区と比べ、添加した細胞数とほぼ同等の計数値の上昇が認められ、本検出法の定量性を確認することができた。そこで、2000年4月から2001年2月に隔月で、三方湖における本属の動態を追跡した。その結果、従来の群体形状を用いた同定法では10月以降、細胞を検出することは不可能であったが、本混合抗血清を用いた場合、群体形成が認められない秋以降においても細胞を検出することが可能であった。このように、翌年のアオコにおける「種(Seed Population)」としての本属ラン藻の動態を把握し、アオコの発生メカニズムを解明する上で極めて優れた手法を開発した。 (2)有毒株特異的識別プライマーの開発 ミクロシスチン合成酵素を標的とする有毒株特異的識別プライマーの設計を行なった。その結果、有毒株25株のうち、ミクロシスチンLRを保持しない5株を除く、20株より特異的な増幅産物が検出され、無毒株からは全く検出されなかった。Planktothrix sp.が優占していた三方湖より採取した試水に、全細胞数が10^9-10^4となるようにMicrocystis属培養細胞段階的に添加し、HPLC法による毒の定量と本プライマーによるPCR法の検出限界を求めた。その結果、HPLC法では10^8であったのに対し、PCR法では10^4と極めて感度が高いことを示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)