Project/Area Number |
11760161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Agro-economics
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
寺内 光宏 東京農業大学, 国際食料情報学部, 助教授 (70265065)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 食糧法 / 良食味性 / 量的生産性 / 質的生産性 |
Research Abstract |
本年度は、1997年産以降2000年産までの産地品種銘柄別自主流通米の価格推移に基づき各々の産地品種銘柄別うるち米の「玄米」「精米」「米飯」段階での品種特性と価格形成の関係の数量的な把握を試みた。 確認された諸点は次のとおりである。第1は、価格水準間での各産地品種銘柄別うるち米の品種特性格差に関しては、多重比較の結果から、各年産の指標価格に基づくクラスター分析結果によるグルーピングを適用した場合、価格水準グループの品種特性に顕著な格差が確認された。この時、「玄米特性」に関しては、[玄米色沢」、「心白多少」、「千粒重」、「粒径:短径(幅)」、「10a当たり収量;精籾重」、「同;玄米重」、「精米特性」に関しては、「搗精歩合」、「米飯特性」に関しては、「食味」、「食味ランキング」の各指標であった。第2は、産地品種銘柄別うるち米の品種特性指標及び市場特性指標によるクラスター分析の結果から、(1)品種特性指標に基づけば「コシヒカリ近親度」の観点で、(2)市場特性指標に基づくグルーピングにおいては各産地品種銘柄の市場競争状況による観点で、(3)品種特性及び市場特性指標に基づけば各産地品種銘柄の用途別需要による観点で、それぞれグルーピングがなされることが確認された。 分析の結果から、これまで「食味」と「自主流通米価格形成センター指標価格」の間で、一部の銘柄米において相関関係を有さない現象(「下克上銘柄」「親不孝銘柄」)が散見される主たる理由は、主として品種特性の違いに起因することが明らかとなった。すなわち、価格と品質において整合性を持たない品種が散見されるという現象は、品質が価格に反映されないという市場機構の欠陥=市場評価機能の未成熟のみに起因するのではなく、商品としての米の特性によるところが大きいものと結論付けられる。
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