グラニュリンによる視床下部ニューロンの分化誘導機構に関する研究
Project/Area Number |
11760202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 正寿 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (70302594)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 脳の性分化 / 性ステロイド / 視床下部 / グラニュリン / 分子生物学 / ニューロン |
Research Abstract |
哺乳動物の脳には形態的・機能的雌雄差が存在する。本研究は、周生期のラットの脳の性分化に直接重要な役割を果たす性分化誘導因子として考えられているグラニュリンに着目し、そのニューロンに対する作用を分子生物学的及び細胞生物学的に解明することを目的とした。 本年度では、初年度に作成した抗グラニュリン抗体を用いて、脳内におけるグラニュリン発現分布を免疫組織科学的に検討した。グラニュリン蛋白は、新生ラットおよび成熟ラットの視床下部弓状核、海馬、大脳皮質の神経細胞において発現していることが確認された。さらにラット卵巣において、卵子特異的にグラニュリンが発現していることも確認され、グラニュリン分子の卵巣における新たな生理的機能を示唆する結果が得られた。 また脳の性分化の誘導される新生期において、エストロジェンを処置し、その後経時的に視床下部を採取し、新生ラット視床下部におけるグラニュリン遺伝子の発現を検討した。以前の報告でグラニュリン遺伝子はアンドロジェン処置により発現誘導されることが知られているが、グラニュリン遺伝子はアンドロジェンだけでなくエストロジェンによっても発現誘導されることが確認された。 次にプロモーターでの転写調節機能の解析やノックアウトマウスの作成をふまえ、ラットグラニュリン遺伝子のcDNA配列を基にゲノムライブラリーよりゲノムクローンの単離を試みた。その結果マウスグラニュリンのプロモーター領域を含むゲノム全長クローンを単離することに成功した。ノックアウトマウス作成のためのノックアウトベクターの構築も終了し、現在胚性幹(ES)細胞への遺伝子導入を検討中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)