一酸化窒素感受性塩素イオンチャネルの細胞防御機能と分子構造の相関
Project/Area Number |
11770022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
酒井 秀紀 富山医科薬科大学, 薬学部, 助教授 (60242509)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ウサギ / 胃酸分泌細胞 / 塩素イオン / イオンチャネル / 一酸化窒素 / インターロイキン / 細胞防御機構 / CLCファミリー / ラット / 活性酸素 |
Research Abstract |
本研究では、胃酸分泌細胞の基底側膜に存在する細胞防御塩素イオンチャネル(Cl^-チャネル)の分子実体および調節機構を明らかにする目的で、電気生理学的、分子生物学的、生化学的研究を行い、以下のような興味深い新知見を得た。 1.ウサギ胃酸分泌細胞における電気生理学的実験で、インターロイキン-1βが、胃酸分泌細胞基底側膜のIL-1受容体に結合し、細胞防御Cl^-チャネルを閉じることを発見した。この機構には、一酸化窒素と反応しその効果を消失させるスーパーオキシドアニオンの産生が介在しており、シトクロムP-450の関与が示唆された。 2.精製したウサギ胃酸分泌細胞より調製したmRNAを用いて、各種Cl^-チャネルの遺伝子発現について検討した。ノーザンブロットにより、CLC-2、CLC-3、CLC-5mRNAの有意な発現が確認された。CFTR mRNAの発現は非常に弱く、CLCA1 mRNAは全く発現していなかった。CLC-2、CLC-3、CLC-5蛋白質に対する抗体を使用した生化学的実験で、CLC-2は細胞質画分に、CLC-3は細胞質および原形質膜画分に存在していた。胃粘膜の凍結切片を用いた免疫組織染色でCLC-5の分布が胃酸分泌細胞に特異的で、細胞質および原形質膜に存在していることがわかった。CLCチャネルが、一酸化窒素感受性Cl^-チャネルの分子実体である可能性について検討中である。 3.ウサギ胃酸分泌細胞より調製したmRNAを、アフリカツメガエル卵母細胞にインジエクションし、一酸化窒素およびサイクリックGMP感受性の電流の出現について検討を行ったところ、Cl^-チャネル阻害剤のNPPBでブロックされるアニオン電流が観察された。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)