ナトリウムイオンチャネルの遅い不活性化機構-その分子メカニズムの究明-
Project/Area Number |
11770023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木下 英司 広島大学, 医学部, 助手 (80304418)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | グラヤノトキシン / Na^+チャネル / 活性化ゲート / 不活性化ゲート / 結合部位 / 作用部位 / ドメイン1セグメント6 / ドメイン4セグメント6 |
Research Abstract |
植物毒のグラヤノトキシンは膜電位依存性Na^+チャネルに結合してそれを持続的に開放させることで知られている。その作用の対象はチャネルの活性化ゲート開閉に関わる電位感知部と不活性化ゲートであり、このことはグラヤノトキシン結合部位がこれらの機構に直接関与する作用部位である可能性を示している。従って、その作用部位を追求することによってNa^+チャネルの不活性化ゲート、特にこれまで不明であった「遅い不活性化ゲート」の分子メカニズムの全容を明らかにすることが本研究である。 これまでに申請者は、「遅い不活性化ゲート」の分子メカニズムを解明するためのさきがけとして、Na^+チャネルに点変異を導入することによってグラヤノトキシンの作用部位の探索を試みた。その結果、ラット骨格筋由来Na^+チャネルのドメイン1セグメント6に位置する1433及びN434、並びにドメイン4セグメント6に位置するI1575、F1579及びY1586の5個所のアミノ酸がグラヤノトキシンの作用部位であると結論し、公表した。 さらに、ラット骨格筋由来及び心筋由来Na^+チャネルについてグラヤノトキシン感受性を調べた結果、前者のチャネルが有意に高いグラヤノトキシン感受性を示すことを明らかにしている。この感受性の差異を手掛かりに、二種間でのキメラチャネルを作成しグラヤノトキシンの作用を比較したところ、ドメイン1セグメント4-5間の細胞内リンカーに存在するS251が新たなグラヤノトキシンの作用部位であることが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)