高血圧症モデルラットの視床下部における神経型NO合成酵素の遺伝子発現の変化
Project/Area Number |
11770039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
芹野 良太 産業医大, 医学部, 助手 (00309957)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 高血圧 / 食塩感受性 / Dahlラット / 神経型NO合成酵素 / バゾプレッシン / オキシトシン |
Research Abstract |
(目的)本態性高血圧症の一モデルと考えられる食塩負荷により高血圧を発症する遺伝的素因をもつ食塩感受性(Dahl S)ラットを用いて、その視床下部における神経型NO合成酵素(nNOS)遺伝子と下垂体後葉ホルモン(バゾプレッシン(AVP)、オキシトシン(OXT))遺伝子の発現変化を検討した。 (方法)Dahl Sラットおよび食塩抵抗性(Dahl R)ラットそれぞれに普通食または高ナトリウム(Na)食(8%NaCl含有)を与えた。実験開始時、2週後、4週後に収縮期血圧を測定し、4週後に断頭した。nNOS、AVPおよびOXT遺伝子にそれぞれ相補的な合成オリゴヌクレオチドプローブをRI(35S)標識しIn situハイブリダイゼーション法を行なった。NADPH-ジアホラーゼ染色によりNOS活性も比較検討した。また、降圧薬による検討も行った。さらに、断頭後採血した血漿のAVP濃度を測定した。(結果)高Na食負荷Dahl Sラット群のみ収縮期血圧の顕著な上昇を認めた。高血圧症を発症したDahl Sラット群は発症しなかったDahl SおよびDahl Rラット群それぞれに対し視床下部室傍核および視索上核でnNOS遺伝子の発現が増加していた。NADPH-ジアホラーゼ活性も同様の傾向であった。また、ニカルジピンにより降圧治療を行ったところ、nNOS遺伝子の発現の増加が血圧同様に減弱された。高Na食負荷ラット群では視床下部室傍核および視索上核のAVP遺伝子の発現が増加しており、その増加はDahl Rラット群よりもDahl S群の方が強い傾向にあった。OXT遺伝子も高Na食負荷ラット群でより強く発現が増加している傾向にあった。血中AVP濃度は高Na食負荷Dahl Sラット群で有意に増加していた。Dahl Sラットの高血圧の病態に視床下部NOと下垂体後葉ホルモンが関与していることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)