Project/Area Number |
11770057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
若林 雄一 新潟大学, 医学部, 助手 (40303119)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 難聴 / 変異マウス / ポジショナルクローニング / カドヘリン / YAC / BAC / 遺伝地図 / 物理地図 / 難聴マウス / 連鎖解析 / 戻し交配 / マーカー / YACクローン / BACクローン |
Research Abstract |
ns(niigata shaker)マウスはICRマウスから突然変異により誕生した聴覚・平衡感覚障害を示す新しい変異マウスである。我々はこの原因遺伝子のポジショナルクローニングを行った。まず、ホモのnsマウスを日本産野生マウスMSMに交配し、得られたF1個体をホモのnsマウスに戻し交配し、戻し交配個体1700個体が得られた。これらの個体についてマウス全染色体上のマーカーを用いて、連鎖解析を行った。その結果、第10番染色体上のD10Mit258付近にns遺伝子座が存在することが明らかとなった。さらに第10番染色体上のマーカーを用いて、遺伝地図の作成、連鎖解析を行ったところ、ns遺伝子座はD10Mit59からD10Mit258までの2.67cMの範囲に存在することが明らかとなった。この領域をカバーする物理地図をYAC,BACクローンを用いて作成した。BACクローンから得られたSTSマーカーを用いてさらに連鎖解析を行ったところ、非組換え領域はふたつのBACクローンで完全にカバーされていることがわかった。これらのふたつのクローンについてショットガン・セィークエンスィングを行った。その結果新しいカドヘリン、カドヘリン23が単離された。この遺伝子について変異の探索をcDNAで行ったところ、146番目のGがnsマウスにおいては欠失していることがわかった。そのためフレームシフトを起こし、ストップコドンが出現することにより、正常マウスに比べて遥かに短いタンパクしかできていないことがわかった。さらにゲノムDNAを調べたところ、この一塩基の欠失はイントロン2の一番3'側のGがAに置換することによりスプライシングが一塩基シフトし、エクソン3の一番5'側のGが削られてしまうことにより生ずることがわかった。これによりカドヘリン23がnsマウスの変異の原因遺伝子であることが示された。
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