胚性腫瘍細胞F9の分化における12-リポキシゲナーゼの役割の解明
Project/Area Number |
11770063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
鈴木 啓史 徳島大学, 医学部, 講師 (80253194)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 12-リポキシゲナーゼ / 5-リポキシゲナーゼ / アラキドン酸 / 胚性腫瘍細胞 / P19 / 神経細胞 / RT-PCR / RNase Protection Assay法 / リポキシゲナーゼ / F9 / 胚発生 / 偽遺伝子 |
Research Abstract |
F9細胞と同様にマウス胚性腫瘍細胞であるP19細胞を、0.3μMレチノイン酸で処理して神経細胞に分化させた後に、その細胞破砕液を放射標識アラキドン酸と反応させた。得られた生成物を薄層クロマトグラフィーと逆相およびキラル相の高速液体クロマトグラフィーを用いて、12-リポキシゲナーゼ産物である12S-HETEと同定した。さらに、心筋細胞、骨格筋細胞に分化させるべく、0.003μM.0.03μMレチノイン酸でP19細胞を処理して同様の解析を行ったところ、主要な産物としての12S-HETE以外に、少量の15S-HETEと5-HETEが認められた。一方、現在マウスで発現が認められている全てのリポキシゲナーゼのプローブを調製して、RT-PCR法とRNase Protection法を用いて各リポキシゲナーゼのmRNA発現量を調べた。0.3μMレチノイン酸で処理したP19細胞では一過性に血小板型12-リポキシゲナーゼのmRNAが、また未分化のP19細胞では白血球型12-リポキシゲナーゼmRNAが、そして、0.03μMレチノイン酸で処理したP19細胞では一過性に5-リポキシゲナーゼのmRNAの発現上昇が認められた。白血球型12-リポキシゲナーゼはアラキドン酸を12S-HETE以外に、少量の15S-HETEに代謝することが知られており、各リポキシゲナーゼのmRNAと酵素反応産物の生成量の時間的経過はよく一致することが示された。いずれのリポキシゲナーゼも、神経突起の伸長などの形態変化の直前に発現のピークを示しており、細胞分化への関与が示唆された。ETYA,NDGAなどのリポキシゲナーゼ阻害剤でP19細胞を処理したところ、0.1μM以下の低濃度で細胞死が引き起こされ、分化への影響を調べることはできなかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)