初代培養小脳プルキンエ細胞を用いたCAGリピートによる神経細胞変性の解析
Project/Area Number |
11770083
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Osaka Bioscience Institute |
Principal Investigator |
田中 敬子 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第4研究部, 研究員 (70311313)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | ポリグルタミン / 神経変性疾患 / トランスジェニック / 神経突起の退縮 / Rho / イオンチャネル |
Research Abstract |
本研究の目的は、CAGリピート病(ポリグルタミン病)において神経細胞死に先行して起こる神経変性の分子機構を明らかにすることである。 この研究に使用するため、小脳プルキンエ細胞にGFPを発現するマウスを作製してきた。L7-promoterの下流にGFPをつないだトランスジーンを持つマウスを、7-line作製することができたが、いずれも発現量が非常に低くGFP蛍光を観察できるlineを確立することはできなかった。 一方、tetracyclin off systemによりポリグルタミンを発現するPC12細胞を使って、NGFで分化させた後にポリグルタミン発現誘導を行い、ポリグルタミンによる神経細胞の形態変化に関して解析を行ってきた。その結果、ポリグルタミンにより細胞死に至る前に神経突起の退縮が起こることがわかり、昨年度の報告書にて述べた。本年度はこの神経突起の退縮の機構を調るため、まず神経突起の退縮に関与することがわかっているRho kinaseの関与を調べた。その結果、Rho kinase inhibitor存在下で、このポリグルタミンによる神経突起の退縮が抑制されることがわかった。さらに、Rho kinaseとその上流であるRhoの活性化がポリグルタミンによって引き起こされることをがわかった。このことから、ポリグルタミンによって何らかの機構でRhoの活性化が起こり、それにより、神経突起の退縮が起こっていることを示すことができた。このRho-Rho kinase経路による神経細胞骨格の変化が、ポリグルタミン病で見られる神経症状のうち少なくとも初期症状の誘発に関与するものと考えられる。現在、ポリグルタミンによるRhoの活性化機構について検討している。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)