Project/Area Number |
11770122
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
丸塚 浩助 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (00239154)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 血管平滑筋細胞 / 形質変換 / 血液凝固系 / 線溶系 / 動脈硬化症 / 平滑筋細胞 / 凝固系因子 / 線溶系因子 |
Research Abstract |
急性冠状動脈症候群の発生ならびに動脈硬化病変の発生・進展おいて血栓形成が重要な役割を担っていることが知られている。この血栓形成は凝固系と線溶系とのバランスの破綻によって起きるが、血管の重要な構成成分である血管平滑筋細胞(SMC)に注目し、その関与を、特に、動脈硬化巣でみられる収縮型から合成型への形質変換と、凝固・線溶系因子の発現の差異について検討した。剖検例およびDCAにより得られるヒト大動脈・冠状動脈の各種段階の動脈硬化巣において免疫組織学的に検討し、また、培養ヒト血管平滑筋細胞における合成型から収縮型への分化誘導モデルを作成し、各種凝固・線溶系蛋白の発現の差異を検討した。 1)ヒト剖検例およびDCAからの大動脈・冠状動脈サンプルにおける検討:死後3-6時間以内の剖検例およびDCAサンプルにおいて、各段階の動脈硬化巣病変を採取し、4%パラフォルムアルデヒド固定し、免疫組織学的検討に供した。免疫組織学的に細胞成分に富む動脈硬化巣におけるSMCはほとんどがSMemb陽性、SM2陰性で、収縮型から合成型へと形質変換しているものと思われたが、進行した動脈硬化病変ほど、細胞外基質に富み細胞成分はごく僅かであり、SMCの形質変換は、動脈硬化初期病変においての大きく関与するものと思われた。凝固系の開始因子である組織因子(TF)およびその阻害因子である外因系経路阻害因子(TFPI)は、細胞・細胞外基質ともに発現が認められ、動脈硬化病変の進展に伴い、発現強度が増加する傾向にあった。さらに、線溶系因子であるウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ(uPA)およびその阻害因子であるプラスミノーゲンアクチベーター1(PAI-1)も発現していたが、一定の差異を見いだせなかった。凝固系・線溶系とも、しかも促進因子・抑制因子とも同程度に発現しており、その量的差異が問題となるが組織学的検索範囲では確立し得なかった。 2)培養SMCの分化による凝固系・線溶系因子の発現の検討:昨年までに確立した培養系により得られた収縮型分化誘導SMCと従来の増殖(合成)型SMCにおいて、蛍光免疫染色および細胞抽出液を用いたウエスタンブロットでは形質変換の指標であるアクチン・カルポニン・カルデスモンの発現は有意な差異を認めなかったが、ミオシン重鎖のSMembでは未知のsubfractionの発現の差異を認め、継代SMCにおいても分化の差があることが推察された。培養上清・細胞抽出液を用いてTF・TFPI・uPA・PAI-1の発現をウエスタンブロット法にて検討したところ、分化誘導SMCに比して再増殖させたSMCにおいて、培養上清中での有意なTFPI・PAI-1の増加を認め、また、細胞中のTFの増加、uPAの減少を認めた。以上より、元来血管には血栓抑制系があるので動脈硬化巣進展に伴い、血栓形成の促進系が早期より蓄積性に増加し、血栓形成・動脈硬化進展が左右される可能性が示唆された
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