リンパ節発生過程における高内皮細静脈を介したリンパ球集積の分子機構
Project/Area Number |
11770170
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 稔之 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (30217054)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 高内皮細胞 / リンパ節 / 遺伝子発現プロフィル / リンパ球再循環 / 器官形成 / ロイシンリッチリピート / 細胞外基質 / TGF-β / cDNAクローニング / 接着分子 / EST |
Research Abstract |
リンパ節原基へのリンパ球の集積に関与する機能分子を同定することを目的として、胎仔期の高内皮細静脈(high endothelial venule:HEV)と類似の形質をもつ粘膜リンパ組織由来MAdCAM-1^+HEVから3'末端特異的cDNAライブラリを作製し、遺伝子発現プロフィル解析を行った。マウス心臓由来のCD31^+血管内皮細胞などの解析結果との比較からHEVに特異的に発現する新規分子群を選別した後、最も発現量の多いGS12070に着目して以下の解析を行った。 HEVに発現するロイシンリッチリピートを含む新規遺伝子の同定とその機能解析 cDNAクローニングの結果、GS12070は分子内に8個の連続したロイシンリッチリピートの繰り返し構造をもつ分泌型蛋白質であることが明らかになった。この分子(leucine-rich HEV glycoprotein:LRHG)を大腸菌で発現させ、種々の細胞外基質蛋白質との結合を解析した。その結果、LRHGは基底膜成分であるフィブロネクチン、コラーゲンIVおよびラミニンと結合することが示された。またLRHGと類似のロイシンリッチリピートを含む分子群がTGF-βと結合することが知られている。そこで、LRHGが同様にTGF-β結合性を持つかを検討した結果、LRHGはTGF-βと特異的に結合することが示唆された。遺伝子発現プロフィル解析の結果、MAdCAM-1^+ HEVにはTGF-β刺激により発現が上昇する分子群が多量に発現していることが認められている。これらの結果は、HEVに発現し、TGF-βと結合するLRHGは細胞外基質成分と結合してHEVの近傍に留まり、HEV局所におけるTGF-β濃度の維持に関与する可能性を示唆すると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)