Project/Area Number |
11770175
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Kyoto University (2000) Kansai Medical University (1999) |
Principal Investigator |
前田 明人 京都大学, 医学研究科, 助手 (50298882)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | B細胞抗原受容体 / チロシンキナーゼ / BCRシグナル / Syk / p25 / アポトーシス / アダプター分子 |
Research Abstract |
B細胞の活性化及び分化にはB細胞抗原受容体(BCR)を介したシグナル伝達が重要な役割を果たしている。遺伝学的・生化学的解析により、3種類の細胞内チロシンキナーゼ(PTK),Lyn,Syk,BtkがBCRシグナル伝達に必須であることが明らかになってきた。本研究ではPTKの生理的基質であるシグナル分子群(Cbl,BCAP,p25/BAM32)の遺伝子を単離し、gene-targetingによりシグナル分子欠損B細胞を樹立しその機能解析をすることによりBCRを介するシグナル伝達におけるこれらの分子の機能解析を行った。 BCRを介したホスホリパーゼ(PLC)-γ2の活性化にはアダプター分子BLNKとPLC-γ2そしてBtkによる複合体が細胞膜近傍で形成されることが必要とされるが、別のアダプター分子Cblの遺伝子欠損細胞を用いた機能検定でCblが複合体中のBLNKとSH2ドメインを介して相互作用することでPLC-γ2のチロシンリン酸化が阻害され、結果としてPLC-γ2の活性化に抑制的に働く分子機序を示した。また、PTKの生理的基質の精製、cDNAクローニングで新たに発見した蛋白質BCAPはBCRの刺激でSyk,Btkによりチロシンリン酸化されPI3キナーゼのサブユニットp85が結合する。BCAP欠損細胞の機能解析によりBCRの刺激におけるp85のラフト画分への移行とPI3キナーゼの活性が減弱することが判明し、PTKとPI3キナーゼ経路を繋ぐ重要なシグナル分子である事が明かとなった。さらに現在、もう1つのシグナル分子p25/BAM32の欠損B細胞を樹立しその機能を解析中である。
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