Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
研究の目的;沖縄県内の2次救急医療施設を受診した急性期脳卒中患者の発症から医療機関到着までの時間を調査し,現時点における脳梗塞の早期治療の可能性について検討するとともに到着が遅れた要因について検討した。 本年度の研究実地計画;対象地域を沖縄県南部医療圏(人口;245,574人)とし,圏内にある5施設に平成11年12月〜平成12年2月の3ヶ月間の調査を依頼した。調査対象は発症1週間以内に受診した急性期脳卒中患者(TIA,脳梗塞,脳出血,くも膜下出血)で,調査項目は以下の通りである。1)脳卒中病型,2)脳卒中初発再発の区別,3)発症時刻,4)医療機関に到着した時刻及び受診場所,5)発症場所,6)発症時近くに人がいたか,7)脳卒中の症状,8)利用した交通機関,9)来院経路(直接受診か1次医療機関を経由したか),10)受診時の意識状態,11)到着から頭部CT撮影までに要した時間 結果;脳卒中の発症は男性20名,女性18名,合計38名で,平均年齢72.3歳(38〜99歳)であった。脳卒中の病型は脳梗塞21名、脳出血9名、くも膜下出血5名、その他(TIA)3名であった。発症から医療機関到着までの時間は3時間以内17名(44.7%),3〜24時間11名(29.0%),1〜7日10名(26.3%)であった。到着までの時間と各調査項目の関係を単変量で解析すると(x2検定),性別(男性が短時間),交通機関(救急車が短時間),受診時の意識状態(意識障害強いほうが短時間),近くに人が(いた場合は短時間)で有意な関連が認められた。院内発症は1名(到着まで0分),老人保健施設内発症6名(到着まで1〜11時間),離島からの搬送2名(到着までに3〜4日)であった。病型による違いはみられず,脳梗塞に限ると到着までに3時間以内7名(33.3%),3〜24時間8名(38.1%),1〜7日6名(28.6%)であった。 結論:当地域における脳梗塞発症3時間以内の医療機関到着は33%で,発症時近くの人が早めに気付いて救急車を呼ぶことが早期受診につながると考えた。
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