MRL/MpJ-lpr/lprマウスの病態と自己反応性T細胞に関する研究
Project/Area Number |
11770250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
藤井 隆夫 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70255462)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 抗dsDNA抗体 / 全身性エリテマトーデス / ループス腎炎 / 自己反応性T細胞 / T細胞ワクチン / MRL / MpJ-1pr / 1prマウス / 腎血管炎 |
Research Abstract |
申請者らは平成11年度に,抗dsDNA抗体を産生しヒトSLE類似の病態を呈するMRL/Mp-Fas^<lpr>マウス(MRL/lprマウス)脾細胞から自己反応性T細胞(dna51)をクローン化することに成功した。そこで平成12年度は,このクコーンdna51をin vitroあるいはin vivoでcharacterizationし,MRL/lprマウスをもちいて細胞移入実験を行った。in vitroにおける検討で,dna51はCD3+CD4+CD8-B220-αβTCRを有し,抗CD3抗体による刺激でIFNγを産生(Th1),同種B細胞と混合培養することで抗dsDNA抗本の産生を刺激した。またdna51を移入することによりMRL/lprマウスの腎障害を増悪させた。なお腎障害は糸球体における細胞浸潤が著明で,ループス腎炎に酷似していた。さらにdna51を放射線照射(20Gy)により不活化した後MRL/lprマウスに移入することで,同マウスの血清中抗dsDNA抗体産生および糸球体における細胞浸潤が抑制された。この機序は現時点では明らかでないが,脾細胞の総数がコントロール群に比し著しく減少していることが確認されている。以上の結果は,EAE(experimental autoimmune encephalomyelitis)と同様MRL/lprマウスにおいても特定のT細胞が病態に深く関わっており,非活性化したT細胞のワクチン効果を示唆する。同時に,クローンdna51のT細胞レセプター(TCR)はVβ8.3を有し,RT-PCRおよび特異的プライマーをもちいてTCRβ鎖のシークエンスを行ったところ,他のループスモデルマウス(SNFlなど)における既報告とは異なる配列を有していた。一方で,そのCDR3部位には陰性荷電したなアミノ酸(アスパラギン酸あるいはグルタミン酸)を含み,クロマチンを認識できる可能性も示唆された。このアミノ酸配列はきわめて興味深く、今後この部分のぺプチドを合成し,治療に用いることができないか検討中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)