Project/Area Number |
11770252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
岸本 成史 帝京大学, 薬学部, 助手 (60234217)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 5-oxo-eicosatetraenoic acid / 好酸球 / 白血球遊走因子 / 受容体 / cDNAクローニング / Gタンパク質 / 遊走因子 / G-タンパク質 |
Research Abstract |
平成11年度中において、Gタンパク質共役型受容体に属する既知の白血球遊走因子受容体群のcDNA配列をもとにして作製した縮重オリゴヌクレオチドをプローブとしてGeneTrapper cDNA positive selecti On systemを用いて種々の白血球遊走因子受容体のcDNAを濃縮し、これらを迅速且つ広範にクローニングする方法を開発したが、本年度はこの方法を応用してヒト白血球cDNAライブラリーより5-oxo-ETE受容体のクローニングを試みた。COS-7細胞またはHEK293細胞を受容細胞として白血球遊走因子受容体cDNA濃縮ライブラリーをトランスフェクションし、細胞内カルシウム応答を指標として5-oxo-ETE受容体cDNAをスクリーニングしたところ、陽性クローンは得られなかった。5-oxo-ETEは百日咳毒素非感受性のGタンパク質を介して細胞内カルシウム応答を引き起こす事を明らかにしているが、この情報伝達経路に関与していると考えられているPLCβ2がCOS-7細胞やHEK293細胞ではほとんど発現していない事がわかり、PLCβ2がない為に陽性の応答が見られなかった可能性が浮上した。現在、ヒトPLCβ2 cDNAクローンの入手にとりかかっているところである。 5-oxo-ETE受容体cDNAのクローニングと同時に、好酸球における5-oxo-ETEに対する応答性の調節についても検討を行なった。私はこれまでに、好酸球の強力な遊走因子であるPAFに対する応答性およびPAF受容体の発現が、アレルギー性炎症に深く関わっていると考えられているインターロイキン-5(IL-5)や腫瘍壊死因子(TNF-α)の刺激により増大する事を明らかにしている。今回、健常人末梢血好酸球をIL-5またはTNF-αで12時間刺激した際の5-oxo-ETEに対する応答性(細胞内カルシウム応答)について調べたところ、PAFに対する応答性とは異なりTNF-α刺激による変化は見られなかったが、IL-5刺激により応答性が2倍以上増大することが明かとなった。IL-5で30分間のみ刺激した場合はこの応答性の増大は見られなかったことから、PAFの場合と同様に情報伝達経路のプライミングではなく、受容体の発現レベルでの調節によるものである可能性が考えられた。
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