Project/Area Number |
11770302
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Research Institute for Production Development |
Principal Investigator |
米田 俊貴 財団法人生産開発科学研究所, 成人病科学研究室, 研究員 (60291902)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 肝細胞癌 / 腹水 / VEGF / VPF / 再発 / 肝硬変 |
Research Abstract |
この研究は、肝硬変・肝細胞癌患者における難治性腹水とVascular Endothelial Growth Factor/Vascular Permiability Factor(VEGF/VPF、以下VEGF)の関連を明らかにし、臨床応用に反映させることを目的とした。 まず、臨床症例から得られた腹水(一部胸水を含む)、血清を用い、VEGFのisoformであるVEGF165をsandwich EIA法で測定した。血中VEGF値は健常者に比較して慢性肝炎・肝硬変・肝細胞癌症例で高値となる傾向があったが、有意差は得られなかった。進行肝細胞癌では有意差を生じるが、その他の癌腫に比較すればむしろ低値であった。腹水中のVEGFに関しても、肝硬変やI-III期の肝細胞癌では血清中の値と同等あるいはむしろ低値であり、これらの症例ではVEGFと腹水生成に直接の因果関係は疑いがたかった。逆にIV期の肝細胞癌では血清中より高濃度のVEGFを腹水中で認め、腹腔内でのVEGF産生機序が腹水貯留に関与していることが予想された。次に腹水中でのVEGF mRNAをRT-PCR法で検出したところ、肝硬変例では1/8であったのに対し、IV期の肝細胞癌例では17/19と高率にVEGF mRNAの存在が認められた。ただ、肝硬変症例においても、特発性腹膜炎を合併した際には、非合併時に比して腹水中VEGF値は著増し、mRNAも陽性化した。一方、肝切除を受けた肝細胞癌症例134例において、手術標本のVEGF免疫染色と肝癌再発との関係を検討したところ、染色強度と再発との間には有意な相関が得られた(染色が見られなかったもので14/58に対し、中-強度であたものは20/31)。 上記の結果を含めた成果は論文としては未発表であるが、近日投稿の予定としている。
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