T細胞が認識するヒト原発性肺癌抗原遺伝子の単離とエピトープの同定
Project/Area Number |
11770314
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
住本 秀敏 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00306838)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 肺癌 / 腫瘍抗原 / 発現クローニング法 / CTL |
Research Abstract |
本研究は、日本人に多いハプロタイプを持つヒト原発性肺癌(HLA-A^*2402,B^*5201,Cw^*1202/A^*2402,B^*5401,Cw^*0102)に対してHLAがほぼ一致する健常人(HLA-A^*2402,B^*5201,Cw^*0102/A^*02,B^*5901,Cw^*1202)の末梢血単核球から樹立したMHC classI拘束性のCTLラインを用いて、発現クローニングの手法により、CTLが認識する肺癌特異抗原を単離することを目的とした。昨年度までに、CTLの反応性が拘束されている肺癌株上のHLA分子を各種の標的パネルとCTLとの反応性から、HLA-A^*2402またはCw^*0102と推定し、上記肺癌細胞株より作製したcDNAライブラリーとHLA cDNAをトランスフェクトしたCOS7細胞とCTLとの反応性を、培養上清中に分泌されるIFN-γを指標にして検討した。合計約20万クローンのcDNAをスクリーニングしたが、CTLが認識する特異抗原は検出されなかった。本年度においては、CTLライン中に同種抗原(A^*5401)反応性のクローンが混入している可能性を考慮し、CTLクローニングを行い、45クローンを得た。これらのCTLクローンと上記肺癌株およびB^*5401のみを共有する肺癌細胞株との反応性を比較検討したところ、前者を認識するCTLクローンはすべてB^*5401発現株にも反応性を示したことから、同種抗原に反応するCTLクローンが優勢に存在していると推定された。また、CTLラインと各種標的パネルとの反応性において、A^*2402を共有する標的細胞に対する反応性が低下していたことから、CTLライン中のクローンのpopulationに変動があったことが推定された。すなわち、A^*2402拘束性のCTLクローンが継代の間に減少したと推定した。以上より、本CTLを用いた肺癌抗原単離には問題が多いことから、自己肺癌細胞株に対するCTL誘導とそれら樹立されたCTLによる抗原探索を行うことに計画を変更した。現在までに、ヒト原発性肺癌細胞株を一株樹立し、MHC classI拘束性に自己は胃癌細胞株を認識するCTLラインを樹立したが、CTLの増殖性が不良のため抗原探索に十分な数を確保できなかった。現在、初代培養株の作製を継続している。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)