Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
(1)皮質性ミオクローヌス症例の運動感覚野の興奮抑制機能を検討した。対象は皮質性ミオクローヌス18例で,表面筋電図を用いて,陽性ミオクローヌス(PM)12例,陽性-陰性ミオクローヌス(PNM)5例,陰性ミオクローヌス(NM)1例に分類した。また,正常者13例をcontrolとした。運動野の興奮性指標として,運動野磁気刺激によるMEP閾値を測定し,次にMEP閾値より10%強い強度を用いて,運動野の抑制機能を反映するcortical silent period(CSP)を測定した。さらに感覚野の興奮抑制機能を評価するために,正中神経2連発刺激によるSEP recovery curve(SEP-R)を検討した。結果は,PM例では,正常者と比較して有意にMEP閾値が低く,(PM例:22.3±5.7%,正常者35.9±7.6%,P<0.001),また,CSP持続時間が有意に短かった(PM例:37.4±20.4ms,正常者68.3±28.4ms,P<0.01)。PM例のSEP-Rは,ISI=30〜150msでの2発目刺激によるN33振幅の促通が認められた。PNMまたはNM例では,MEP閾値は正常者とほぼ同じであり,CSP持続時間が長い傾向にあり,又SEP-Rでは2発目刺激によるN33振幅の促通は認められず,回復が遅延する傾向にあった。従って,PMとNMでは,運動感覚野の興奮抑制機能が異なることが明らかになった。 (2)全身性の陽性ミオクローヌスを呈した3症例で,その原因が過去において文献上報告のない塩酸アマンタジンによる薬剤性ミオクローヌスであることを同定した。3例とも,電気生理学的に皮質性ミオクローヌスと考えられた。 (3)両下肢に限局する皮質性ミオクローヌスを呈した1症例では,約20Hzの周期でcortical dischargeとそれに対応するmyoclonic dishargeを呈していることが確認された。従って,皮質の一定のrhythmがミオクローヌス発現に関与していると考えられた。
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