Project/Area Number |
11770355
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
市来 俊弘 九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (80311843)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | アンジオテンシンII / MCP-1 / 血管平滑筋 / PAIー1 / Mitogen Activated Protein Kinase / Rho Kinase / インターロイキン6 |
Research Abstract |
アンジオテンシンII(Ang II)は体液・電解質バランスや血圧調節に関わる血管作動性物質であり、また心肥大や動脈硬化の進展に中心的な役割をはたすことが明らかとなっている。近年動脈硬化の進展と炎症反応のとかかわりについて多くの研究がなされているがAng IIと炎症反応との関連についてはほとんどしれらていない。そこでAng IIが血管細胞においてサイトカイン等を誘導するか検討した。昨年度はイターロイキン6の発現について検討した。本年度は単球の誘導に重要なMonocyte Chemoattractant Protein-1および凝固線溶に関与するPlasminogen Activator Inhibitor Protein-1(PAI-1)の発現について検討した。 ラット大動脈由来培養平滑筋細胞を用いた。MCP-1およびPAI-1のmRNAをノーザンブロット法にて、培養上清中の蛋白量をELISA法を用いて検討した。MCP-1およびPAI-1のプロモーター領域をルシフェラーゼに結合し、プロモーター活性を測定した。 AngIIはMCP-1およびPAI-1のmRNAを時間依存性に誘導した。AngIIによる発現誘導は約3-6時間をピークとし、その後減少した。これらのmRNAの発現誘導はAngIIの濃度依存性に増加し、なたタイプ1受容体の拮抗剤であるCV11974により抑制されたがタイプ2受容体の拮抗薬であるPD123319は影響しなかった。 AngIIはMCP-1およびPAI-1のプロモーター活性も上昇させた。AngIIによるMCP-1およびPAI-1のmRNAの増加はmitogen-activated protein kinaseを阻害するPD98059およびRho-kinaseを阻害するY27632により抑制された。Ang IIはmitogen-activated protein kinaseやRho-kinaseを介して、MCP-1およびPAI-1の発現を誘導し、血管壁局所における炎症反応を促進する可能性が示唆された。
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