興奮伝播からみた心房細動の停止機序の解明:コンピュータシミュレーションと高解像度マッピングを用いて
Project/Area Number |
11770374
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
池田 隆徳 東邦大学, 医学部, 助手 (80256734)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 心房細動 / リエントリー / 興奮伝播 / コンピュータシミュレーション / マッピング |
Research Abstract |
(1)シミュレーション Luo-Rudyモデルを用いて、数十万個のユニットからなる二次元配列モデルを作成した。細動興奮波を誘発し、スーパーコンピュータを使ってシミュレーションを行った。心房細動は多数の興奮波によって成立することが多く、個々の興奮波はミアンダリング(さまよい)運動を呈していた。自己分裂や新しい興奮波の発生を伴うと典型的な細動興奮が生じた。稀ではあるが単一の興奮波がミアンダリングすることでも細動興奮波を形成した。心房筋のサイズを小さくしていくと、単一の興奮波へと組織化され、興奮波が媒体のエッジと衝突によって心房細動の停止が生じた。 (2)マッピング解析 犬の孤立心房筋を使って実験的に心房細動中の興奮伝播を評価した。マッピングはコンピュータ処理可能な解析装置を用い、その空間解析能は2mmであった。心房筋のサイズが小さい場合(<13±2cm^2)、ミュレーション解析で得られたデータと同じく、レエントリー興奮波が心筋のエッジと衝突によって心房細動の停止が生じた。心房筋のサイズが比較的大きい(【greater than or equal】13±2cm^2)場合、オリジナルの興奮波が新しく発生した興奮波と衝突することによって心房細動は停止した。 (3)総括 心筋のサイズによって心房細動の停止機序が異なることが明らかにされた。今回の結果から、心筋サイズは心房細動の停止における要因のひとつであると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)