Project/Area Number |
11770381
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
古賀 章正 久留米大学, 医学部, 助手 (10309776)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 拡張型心筋症 / カベオリン-3 / SSCP / 遺伝子変異 / カベオラ |
Research Abstract |
本研究では、常染色体優性遺伝・肢帯型筋ジストロフィーの原因遺伝子であり、dystrophin関連蛋白であるカベオリン-3が、拡張型心筋症(DCM)の原因遺伝子であるか否かを検討した。前年度は、カベオリン-3遺伝子の内、エクソン全長をカバーする6つのプライマー・ペアーを作製し、DCM患者48例のゲノムDNAからPCR-SSCP法によるスクリーニングを行った。その結果、3例のサンプルで泳動パターンの違いを認めた。本年度は、SSCP陽性例の遺伝子配列決定と臨床的検討を行った。SSCP陽性例のゲノムDNAを用いて、再度PCRによる増幅を行い、カベオリン-3DNAをクローニングした。クローニングしたフラグメントのシークエンスを決定したところ、両者とも443番目の塩基がアデニンからグアニンへ変化しており、結果として148番目のリシンがアルギニンに置き換わった変異を発見した。高血圧及び狭心症患者や正常者を含む約100例の検索では、カベオリン-3の遺伝子多型はなかった。変異例の臨床像を検討したところ、一名は家族性のDCMであり、両室の拡大と著明な左室収縮能低下を認め、27歳で心室頻拍から心停止となり、他界されていた。血縁者の内、2人の叔母は若年で突然死しており、弟もDCMを発症していることが判明している。もう一名も、やはり家族性DCMであった。現在までの検討では、稀な遺伝子多型である可能性は否定できない。しかし弧発例を含めた多数の患者の検討で、変異の見つかった例は、2人とも家族性拡張型心筋症例であることは、カベオリン-3が原因遺伝子である可能性を示唆する。さらに、稀な遺伝子多型であったとしても、家族性DCMの副遺伝子であることが推測される。今後、上記症例の家族調査により、変異と疾患の関連について検討し、論文として投稿予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)