Project/Area Number |
11770400
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
海老原 康博 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (40302608)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | Flt3 / CD34 / 造血幹細胞 / NOD / SCIDマウス / 臍帯血 / G-CSF受容体 / 骨髄球系前駆細胞 |
Research Abstract |
受容体型チロシンキナーゼファミリーに属しているflt3とそのLigand(FL)が最近同定され、その造血系に対する作用が注目されている。本研究では、Flt3のヒト臍帯血CD34陽性細胞における発現を解析し、Flk2陽性、陰性細胞を各々FACSソーティングし造血能を比較検討した。CD34陽性細胞の81.3±8.0%にFlt3の発現が認められ、CD34+CD33+細胞の85.2±4.0%、CD34+CD33-細胞の75.3±4.2%、CD34+CD38+細胞の77.4±4.5%、CD34+CD38-細胞の80.4±4.8%に認められた。コロニーアッセイからは、大部分の骨髄球系前駆細胞はFlt3を発現しているが、赤血球系前駆細胞や多能性造血前駆細胞にはFlt3発現細胞と非発現細胞が存在することが示された。しかし、CD34+Flt3+細胞から形成された混合コロニーは、CD34+Flt3-細胞由来のものと比較して大型のコロニーが多数認められたことより、より未分化な多能性造血前駆細胞はFlk2を発現している可能性が示唆された。次に、CD34+Flt3+細胞、CD34+Flt3-細胞をそれぞれ10000個ずつNOD/SCIDマウスに移植すると、CD34+Flt3+細胞からのみリンパ球、骨髄球、種々の造血前駆細胞を含む造血再構築能が認めれた。より未分化なlin-CD34+CD38-細胞中のFlt3陽性細胞を単一細胞に分離し、SCF+FL+TPO+IL-6+可溶性IL-6受容体存在下で1-2週間液体培養した後、増殖が認められたクローンについて、NOD/SCIDマウスに移植して造血再構築能を検討すると、16匹のNOD/SCIDマウスのうち6匹37.5%でヒト造血再構築が確認された。 以上の結果より、ヒト造血再構築能を有する造血幹細胞はFlt3を発現していることが示された。
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