幼若ヒト脳障害(脳性麻痺児)における脳の可塑性に関する研究
Project/Area Number |
11770407
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
前垣 義弘 鳥取大学, 医学部・附属病院, 助手 (80252849)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 脳 / 可塑性 / 脳性麻痺 / 磁気刺激 / 運動誘発電位 / 機能的MRI / 脳室周囲白質軟化症 |
Research Abstract |
〔目的・対象〕脳性麻痺児(片麻痺)における脳の可塑性を証明するため、運動誘発電位ならびに機能的MRIを施行し、正常対象と比較検討した。 〔方法〕正常対象ならびに患者より同意を得た上で以下の検査を行った。(1)経頭蓋磁気刺激法:磁気刺激装置により非侵襲的に大脳運動野を片側ずつ刺激した。刺激部位は頭皮上の中心部C3(4)とし、記録電極は両側の短母指外転筋に装着した。(2)機能的MRI:手の開閉運動を左右別々に行い、安静時と運動時の信号強度の差を検出した。統計的に有意な信号強度の変化が認められた部位がその運動に関与する脳部位であり、通常のMRI画像上に重ね合わせてその部位を同定した。 〔結果〕(1)磁気刺激法:正常対象では刺激の対側筋にのみ反応が認められた。片麻痺症例では、健側大脳運動野を刺激した場合には対側の短母指外転筋のみならず同側(麻痺側)からも反応が得られた。障害側半球を刺激した場合は対側(麻痺側)のみから反応が得られた。(2)機能的MRI:正常対象では運動を行った手の反対側の運動野のみに信号強度の変化がみられた。片麻痺症例では、健側の手を動かした時には対側(健側)の運動野のみに信号強度の変化がみられた。麻痺側の手を動かしたときには対側(障害側)のみならず同側(健側半球)の運動野にも信号強度の変化が見られた。 〔考案〕今回の結果より、早期の脳障害の場合には障害を受けていない大脳半球が機能的に代償することを二つの方法で確認することができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)