表皮角化細胞の分化に伴って発現する新規遺伝子の解析
Project/Area Number |
11770448
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
高石 樹朗 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (10303223)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 細胞分化 / 表皮角化細胞 |
Research Abstract |
我々はマウス胎児皮膚の形成過程に着目して、RNA Differential Display法により新規分子を単離してきた。 その中の一つであるHornerinは、アミノ末端側にEFハンドドメインがあり、これに続いておおよそ170アミノ酸残基を1単位とする反復配列から構成される。この様な「EFハンド+反復配列」はProfilaggrin、Trichohyalin、Repetinといったタンパク質に共通する特徴である。マウス皮膚における発現は表皮顆粒層と内毛根鞘で確認され、陽性像はケラトヒアリン顆粒およびトリコヒアリン顆粒に一致した。また、皮膚のみならず、角化重層扁平上皮を持つ他の組織においても同様に発現していることが明らかとなった。表皮角化細胞の初代培養では、Ca^<2+>の添加による角化細胞の分化にともなって、タンパク質の発現が時間依存的に誘導された。以上の結果はHornerinが角化に関与する分子であることを示唆する。 もう一つの新規分子CalminもRNA Differential Display法により単離された。マウスでは1021アミノ酸残基から成るタンパク質であり、アミノ末端にアクチン結合領域であるCalponin-homologyドメインを、カルボキシル末端には膜貫通ドメインを持つ。このマウスの塩基配列を元にしてヒトオーソロガス遺伝子も単離した。Calminは皮膚のみならず他の多くの臓器に発現していることが確認された。特に精巣での発現は強く、特異抗体を用いた検討により、そのタンパク質は精子細胞に存在することが明らかとなった。これによりCalminは精子形成に関与することが示唆された。これらの結果はGenomicsに報告した(in prcss)。皮膚におけるCalminの発現細胞は免疫染色により示されたが、さらに詳細な検討を培養細胞を用いて進めている。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)